松下ヨシナリ、2012年もマン島TTに参戦します!

拝啓
まだまだ寒さが続くこの頃、皆さまに置かれましては、益々ご隆盛のこととお慶び申し上げます。
このたび、わたくしこと、松下ヨシナリは、マン島TTレース2012に参戦する意思が固まりましたことをご報告申し上げます。
2011年同様ドイツの「PENZ13.com BMW Racing Team」からの出場となり、マシンはBMWの2012年型S1000RRを使用します。出場クラスは「スーパーバイク」「スーパーストック」「シニアTT」の3クラス。
これに加え、ゼロエミッション車両で戦う「TT zero」クラスに、(株)MIRAIとロンドン・ブルーネル大学との合同チームで挑戦します。マシンはMIRAI社製作の日本製です。(株)MIRAIは、EV車両の研究開発のため、日本初のEVレーシングバイクで2011年のマン島TTに挑戦した、(株)プロスタッフに在籍しておりました、マン島TTチャレンジのプロジェクトリーダー岸本吉広氏が、同社の協力のもとに設立した新会社です。本年も2011年同様、4クラス、4レースに挑戦いたします。
世界一過酷なロードレースと評され、1907年から続いているオートバイレースの原点。マン島TTへの挑戦は、私自身3度目の挑戦となります。
思い起こせば2009年。ニューカマーとして初参戦し、転倒。瀕死の重傷を負い、2010年はリハビリの日々でした。そして、同年に沢山の友人を亡くし、「命の炎に永遠はない。自分自身にいまできること。いま持っている夢に向かい、全力でぶつかってゆこう」と、昨年2011年のマン島TTにカムバック。4クラスに出場、3クラスで完走を果たし、“自分自身”というものに対する挑戦を終えました。
しかし、正直申しますと、多くの“悔い”をマン島に残してきました。それは、目に見えづらいものかも知れません。この3度目の挑戦を行うべきか否か、私自身、とても悩みました。昨年3月11日の震災の影響は深刻で、災害はいまだ現在進行形です。「今の自分に一体何ができるのだろう?」自問自答しましたが、明確な答えなど導き出せませんでした。それならば、自分が今できる、最大限のことを一生懸命やり抜くことで、被災した皆さまに、ほんの少しでも“元気のぬくもり”を届けられるなら、もう1度、あのマウンテンコースに挑戦してみようと考えたのです。
ご存知のように、マン島TTはその過酷さゆえ、毎年不幸な事故が起こるレースです。しかし、私のチャレンジを、死に向かう蛮勇と、どうか思わないでください。むしろその逆で、「必ず生還して、ぶざまでも、それを皆さんに伝える」ことこそが、私の目指す“冒険”。オートバイで表現するエクストリームチャレンジなのだと考えています。
通常なら当の昔に競技を引退していてもおかしくない42歳という年齢の私ですが、ほんの少しだけ視点を変え、挑戦する心を育ててゆけば、「夢は叶う」。そうならずとも、「夢に近づき、自分を高めることができる」。そう感じ、共感してくだされば幸いです。
生きとし生けるものに“死”は必ず訪れます。しかし、恐れることはないと思います。なぜなら、私たちには自分自身を“幸せ”にする能力を、自然に、平等に与えられているからです。だから必ず、“人間は最後の時が訪れるまで成長できる”と思っています。
小さな日常にも都度都度に挑戦が存在し、選択を必要とします。そうです、大いなる挑戦も、日々の挑戦も、それは自分自身にとって大切なチャレンジ。そこに誠実に向き合い、戦う。それこそが、私達のプライドだと考えます。
世界最古のロードレース、マン島TTレースが始まった1907年(明治40年)から数え、今年で105年。日本人として最初の挑戦者は、1930年(昭和5年)の多田健蔵さんでした。彼が当時、現在の松下と同じ42歳だったという事実は、私に勇気を与えてくれます。そして近代となり1959年、本田宗一郎氏の初挑戦を皮切りに、日本人の尊敬すべき先達がTTにチャレンジしてきました。現在、私がここに挑戦できるのは、彼ら先輩達の功績なくしては考えられません。だからこそ、先達の足跡をしっかりと継承するため、ベストを尽くし、自分自身を表現することが大切なのだと思っています。今年も日本人の挑戦者は、私ひとりですが、必ずTTレースを全て走り切るため、魂を燃やしてまいります。
僕は漠然と「死んでしまうと無になるのだろうな」と考えています。思い起こせば、オートバイに乗り始めてから24年、何人もの大好きな人達を送ってきました。しかし「私はオートバイと出逢えて良かった」と、胸を張ります。
私論ですが「オートバイが人を殺す」のではく、「小さなミスと、沢山のバッドラックが重なり合い、不幸が起こる」のだと、私は思うのです。だからこそ、いま、こうしてオートバイと向き合えること、仲間と笑い会えることの幸せを噛み締めています。そしてこれからも、オートバイのある人生を歩むでしょう。
私は、彼らを思い出すたびに「まだオートバイを楽しんでいるよ!」と、微笑むことができる。そんな自分で居続けられることを願っています。
長いご挨拶になり大変恐縮です。ここまで読み進めていただいた皆さまへ、最後にお約束します。
「無事にTTレースを走り抜き、元気な姿で日本へ戻ってまいります」。
松下ヨシナリ、ここにマン島TTレース2012への挑戦を宣言いたします。
つきましては、大役にはまだまだ未熟者ではございますが、力の限り誠心誠意を込め、命を燃やし、挑戦を完遂する所存でございます。今後とも格段のご支援ならびにご声援を慎んで宜しくお願い申し上げます。
今年はゆっくりですが、春が近づいてまいりました。しかし、まだまだ寒さが続きます、皆さまにおかれましては、体調など崩されぬよう、お身体ご自愛ください。ありがとうございました。
敬具
2012年2月 松下ヨシナリ
2012参戦企画書はこちらより閲覧、またはダウンロードしてください。
マン島TTレース2012日程
松下出走予定スケジュール
プラクティスウィーク
5月26日(土)〜6月1日(金)
プラクティス(公式予選)
5/27は休日。 ※全て雨天順延の可能性あり。
決勝ウィーク
6月2日(土):スーパーバイククラス
6月4日(月):スーパーストッククラス
6月6日(水):TT zero クラス
6月8日(金):シニアTTクラス
http://www.iomtt.com/TT-2012/Practice-and-Race-Schedule.aspx
PRACTICE WEEK
Saturday, May 26
Solo Newcomers (all solo classes) Speed Controlled Lap
Lightweight/Newcomers (all solo classes) Qualifying
Sidecar Newcomer Speed Controlled Lap
Sidecar Free Qualifying
Monday, May 28
Superbike/Superstock/Supersport/Newcomers (except Lightweight) Qualifying
Sidecar Qualifying
Tuesday, May 29
Superbike/Superstock/Supersport/Newcomers (except Lightweight) Qualifying
Supersport/Lightweight/ Newcomers (all solo classes) Qualifying
Sidecar Qualifying
Wednesday, May 30
Superbike/Superstock/Supersport/Newcomers (except Lightweight) Qualifying
Sidecar Qualifying
Thursday, May 31
Superbike/Superstock/Supersport/Newcomers (except Lightweight) Qualifying
Supersport/Lightweight/Newcomers (all solo classes) Qualifying
Sidecar Qualifying
Friday, June 1
Superbike/Superstock/Supersport/ Newcomers (except Lightweight) Qualifying
Sidecar Qualifying
RACE WEEK
Saturday, June 2
Dainese Superbike TT Race
Sidecar TT Race 1
Supersport/Lightweight Qualifying
Monday, June 4
Monster Energy Supersport TT Race 1
Sidecar Qualifying
Royal London 360 Superstock TT Race
Wednesday, June 6
SES TT Zero Challenge
Monster Energy Supersport TT Race 2
Sidecar TT Race 2
Senior Qualifying
Lightweight Qualifying
Friday, June 8
Supertwins TT Race
PokerStars Senior TT Race
2.21公開
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